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坂本棚田の風景

日本の棚田百選認定
「坂本棚田」

三重県の中北部に位置し、県内の主要都市である津市や四日市市、鈴鹿市からは20km圏内に、
名古屋市から約50km、大阪から約100kmに位置しており、アクセスも非常に良好な亀山市。
亀山市の坂本地区にある坂本棚田は、平成11年7月26日に農林水産省より「日本の棚田百選」に認定された、
先人たちの知恵と苦労の結晶の地です。

坂本棚田について

石積みの棚田

棚田とは、傾斜地に階段状に築いた水田のことで、別名「千枚田」とも呼ばれています。
英語では「rice terraces」と表現されます。

坂本棚田は、今から約四百年前から築かれ始め、明治時代初期には千枚田の様な形になっていました。その後、明治時代から大正時代にかけて再度整地が行われ、現在の形になったと言われており、地区の上部にははらい川(宮川)が流れ、標高170~320メートルの南向き斜面に作られた石積みの棚田となっています。

特にこの坂本棚田は、「はしご田」と呼ばれる石積みの棚田が点在する全国でも有数の美しい景観を有しており、独特の田園風景を見ることができる棚田であります。

また棚田はお米を作るだけでなく、雨水を溜めてゆっくり流すことで洪水や土砂崩れを防ぐ効果があります。地下水を作ったり水を綺麗にする働きや、多くの水生動物や昆虫などの住み家として周辺と一体的に豊かな生態系を作るなど、様々な機能を有してるため、棚田周辺を含めた中山間地域や下流域の環境と生活を守っていくためには、これらの機能を維持していくことが必要であると考えられています。

また、農林水産省、三重県、亀山市の助成を受けて棚田地域を対象とした里地棚田保全整備事業(ふるさと水と土ふれあい事業)により、地域の状況に応じた細やかな農地などの保全整備及び利活用に係る地域住民活動の支援を行っています。

平成17年3月には、坂本棚田の散策の拠点「山の駅」へ駐車場とトイレを新設。そのほか、散策道をはじめ、その美しい農山村景観を一望できるよう坂本農村公園の南側へ展望台を設置するなど、訪れる人びとの安らぎの場を提供できるよう取り組んでいます。

  • 駐車場とトイレ駐車場とトイレ
  • 坂本農村公園 展望台坂本農村公園 展望台
  • 八王子神社八王子神社
  • 弥勒さん弥勒さん

坂本棚田の特徴

  1. ほとんどが石積みの棚田で、専門の石工によって積まれたと思われる石積みが多く見られます。
  2. 用水源は河川や用水路から直接取水し、取り入口と落とし口が一体となっている方式が多いです。
  3. 石積みの一部や山際などに暗渠や清水口と呼ばれる石組みがあり、この間から湧き出る水も用水として利用しています。

坂本棚田の基本情報

坂本棚田の景観
住所
三重県亀山市安坂山町2590
棚田面積
約23ヘクタール
棚田枚数
440枚
棚田保存会員
40戸
棚田所有農家戸数
38戸
棚田傾斜
1/10